卒業生インタビュー:9期生今井貴浩先生
2025年度から、新たに千葉県の塩田病院がRGPJの研修病院に加わってくださいました。
塩田病院には我々の卒業生である青木信也先生が指導医としていらっしゃいます。
この度、塩田病院での最初のRGPJ研修生である今井貴浩先生が9期生として無事にプログラムを修了されましたので、インタビューを行いました。
①ゲネプロを知ったきっかけを教えてください。
初期研修の時に地域研修で訪れた下甑島でゲネプロ2期生で当時手打診療所の所長であった室原誉怜先生と出会いました。
もともと「まずはなんでも診る、診れる」ような医師を目指しており、何科に進めばその理想により近づけるのかずっと悩んでいたところで室原先生からゲネプロというものを教えていただいたのがきっかけでした。
ゲネプロでは自分が何科であるかは関係なく、医療リソースの少ないところでも活躍できるためのトレーニングができるプログラムと知りとても興味が湧きました。
下甑島を訪れたのが初期研修2年目の11月でほとんどの同期は次年度からどの病院で何科に進むのか決まった状態でしたが、いま参加しないと後悔すると思いすぐにHPから連絡させていただきました。
同期の中でも自分だけ進路が決まっていない状態でしたが、応募したことに対して不安は全くなかったです。
②塩田病院を選んだきっかけは何ですか?
やはり青木先生が指導医としていらっしゃるということは大きかったのではないでしょうか?
第一希望で行きたいと思った上五島病院はすでに募集の枠がなかったため当初は別の病院で希望を出しました。
ただ自分の希望や目指す医師像などから当時はまだゲネプロ関連施設ではなかった塩田病院での研修を提案していただきました。
ゲネプロではなかったですが、ゲネプロ1期生の青木先生がいることもあり、まずは塩田病院へ行くことに決めました。
塩田での充実した1年が過ぎてその後どうするか悩みましたが、塩田がゲネプロの研修病院に正式になったこともありもう1年、今度はゲネプロ生として残ることに決めました。
残った理由は色々ありますが、ゲネプロ生として参加すれば毎週のwebinarや年2回のworkshopもあるため環境に慣れている分それらの知識を活かして初年度以上に実力を試すにはより良い環境と思いました。
何よりもゲネプロ参加後は様々な人との繋がりができると思ったことも同病院でゲネプロ応募するに至った一番の理由ではあります。

指導医の青木先生と
③初期研修後は、専門医のプログラムに乗る同期の先生が多い中、今井先生はそれを選択せず、日本のへき地で「回り道をした」とも言えます。その点について焦りはありませんでしたか?
焦りはなかったです。
むしろ他の同期が選択していない進路で少しワクワク感のようなものがありました。
ただ1年という限られた期間の中でどれだけのことが得られるか、目的意識をより強く持って研修しないとあっという間に終わってしまうなという危機感はありました。
④ゲネプロ参加前と参加後で、ご自身にどのような変化がありましたか?
②と少し重なりますが、ゲネプロを通して得た知識や経験を慣れた環境でより力試しできたというのがあります。
加えて人との繋がりがたくさんできたということや、第三者の目(クリニカルビジット)で自分の病院での評価を確認してもらえることもfeedbackとなって参加するメリットだったと思います。

ゲネプロのワークショップにて。同期や指導医の先生方と。中央が今井先生
⑤塩田病院での研修の魅力について教えてください。
診療という点では、外傷を含めた救急対応を学べるだけでなく小児診療、慢性期疾患の管理から在宅診療、見取りまで一貫して実践できる点は強みです。
病院全体として地域で断らない、断れない医療を提供しているマインドがあるためそこもいい点です。
他の点では10連勤4連休というまとまった休みが取れるチーム制での働き方や羅臼診療所(北海道)への短期応援診療などもあります。
青木先生のもとで今の医療体制や今後の医療情勢、自分たちのような若手に求められる医療スキルなど、あまり意識してこなかった部分の話しを聞けることも他にはない魅力だと思います。都内へのアクセスが良い点もいいですね。
⑥今井先生の次なる修行先はどこですか?
ゲネプロを終えた4月以降は八戸市立市民病院の総合診療科プログラムに参加する予定です。
救急に非常に強い病院であるためプログラムの大半は同病院の救急救命センターで研修します。
救急治療の限界点(とまで言うと少し語弊があるかと思いますが)を知ることで、提供できる治療の選択肢の幅が広がればと考えています。
プログラムの中で小児科、産婦人科も研修することで地域での最低限の初期対応から必要な医療機関へ繋げられるような力もつけたいと考えています。
その先は再度医療リソースの少ないruralやremote areaでの診療に携われたらと考えています。
⑦ゲネプロでの研修、特に塩田病院での研修を検討している先生へメッセージをお願いします。
ruralでの医療は特別なスキルが必要なわけではないと思っています。
診療の幅の広さを楽しめるとか、その地域での生活を楽しむというマインドが大切かと思っています。
診療能力や症例数を上げるだけなら他にも素晴らしい病院はあると思いますが、1年という限られた期間の中で診療の面白さや症例数を充実させ、on-offを充実させるには塩田病院で研修するのは強くおすすめできます。
毎月実習に来る医学生や地域研修で来る研修医など年齢層のバランスもよく、教育に興味がある方にとってもおすすめです。
どの年次の先生にとってもおすすめできる病院ですので、悩んでいる方がいましたら一度見学に行ってみてはいかがでしょうか。

医局でのエコーの練習風景。今井先生自ら被験者となっています。
ありがとうございました。今井先生は指導医だけでなく病院スタッフの皆さまからの評価も高く、我々ゲネプロとしても大変勉強になった1年でした。どこに行っても確実に成長できる先生だと確信しています。今後のご活躍をお祈りいたします。



