プログラム概要

離島・へき地研修プログラム

日本の離島やへき地で実際に研鑽を積みながら、オンラインによる遠隔指導を受けられる体制を敷いています。オーストラリアや日本の指導医による各種レクチャーに加え、専任講師による英会話を中心とした「英語力強化プログラム」も用意し、海外の医療現場でも通用することはもちろん、国際学会での質疑応答にも対応できる語学力の習得を目指します。

研修修了後には、最長3カ月間の「選択研修(Elective Training)」が用意されています。この期間には、国内の病院で更に学びを深めたい専門分野の研修を行ったり、1年間の研修を通じて養われた臨床能力や語学力を、実際にオーストラリアや世界各地の病院などで思う存分発揮したりすることが可能です。

なお、本プログラムは、オーストラリアへき地医療学会(ACRRM)からプログラム認定を受けており、既定の要件を満たした上で修了試験に合格すると、認定証が授与されます。

オーストラリアへき地医療学会(ACRRM)公認

年々、世界各国でその重要性に対する認識が高まりつつある「離島へき地医療」。オーストラリアは、同分野において長年に渡り世界の最先端に在り続けており、多くの国々から手本にされてきました。

オーストラリアへき地医療学会(ACRRM)」は、そんなオーストラリアにおける離島へき地医療をけん引する団体であり、体系的かつ実践的な教育プログラムや研修コースの構築と提供にも注力しており、離島へき地医療教育の普及に尽力しています。

ゲネプロの提供する「離島へき地研修プログラム(Rural Generalist Program Japan / RGPJ)」は、日本初にして国内で唯一、同学会からの認定を受けたプログラムであり、様々な面においてACRRMによる手厚いサポートを受けています。

プログラムの流れ

国内離島・へき地研修(Domestic Training)

12カ月間

選択研修(Elective Training)

3カ月間

  • ポイント

    海外短期研修 (Overseas Elective Training)

    12カ月間の研修修了後には、海外への短期研修(最長3カ月間)を行うことができます。期間内であれば、研修先の組み合わせ方は自由です。

    • オーストラリア(クイーンズランド州)へき地医療研修(Queensland Based Observership Rotation For JRGs)

      クイーンズランド州と契約を交わした結果、州政府からのサポートを受けながらのへき地医療研修が可能となりました。
      エメラルドやロングリーチ、木曜島など、へき地医療で有名な病院での研修や、ロイヤルフライングドクター(RFDS)や遠隔医療システム(Tele-Medicine)などの視察も交渉可能です。
      ※オーストラリアでの研修を希望する場合には、言語能力など諸条件をクリアする必要があります。

    • グローバルヘルス研修(Global Health Training)

      クイーンズランド州以外でも、自己の責任と裁量の範疇において世界各地(※国内外を問わず)で研修に臨めます。以下は、歴代の研修生が実際に研修先として選んだ地域の一例です。

  • ポイント

    国内短期研修 (Domestic Elective Training)

    産婦人科や麻酔科、整形外科など、更なる強化を図りたい専門分野について国内で短期研修を受けることも可能です。

研修修了後(Program Completion)

そのまま研修先の病院に残るもよし、元の病院に戻るもよし、あるいは故郷で地域医療に従事したり、海外留学にチャレンジしたりする道もあるでしょう。研修を修了した後のキャリアパスについても、可能な限りの選択肢を提供し、サポートいたします。

チーフ・メンター
(Chief Mentor)

  • 教授画像

    Dr. Takuya Yamaguchi

    チーフメンター

    離島の麻酔を一手に引き受けながら、時には外科の手術にも入る麻酔科専門医。離島へき地での安全な全身麻酔のかけ方、および神経ブロック等の技術指導を主に担当する。

学習アドバイサー
(Learning Advisors)

  • 教授画像

    Jasmine Millman

    Master of Dietetics Deakin University

    Dietitian

    Assistant Language Teacher

    オーストラリアのアボリジニーの集落に住み、栄養管理の研究をする経験を持つ。秋田の英語教員を務めたのち、琉球大学大学院にて長寿の栄養学を研究している。

     
     
     
  • 教授画像

    Dr. Ronald McCoy

    FRACGP

    Senior Education Strategy Advisor, RACGP

    へき地と都市部のそれぞれで、GPとして20年間従事したのち、オーストラリア総合診療学会の医学教育部門の一員に抜擢される。カリキュラム構築に造詣が深く、トレーニング&コンピテンシー・デベロップメント(Training & competency Development)の認定にも携わる。メルボルン在住。2013年からは日本語学習にも励み、毎年日本を訪れる。RGPJのウェビナーでは、総合診療のレクチャーシリーズ(GP Road Map)を担当する。

豪州の指導医
(Supervisors)

  • 教授画像

    Dr. Tim Leeuwenburg

    FRACGP, FACRRM, DRANZCOG

    Rural Procedualist

    Kangaroo Island Health Service

    Website:
    http://kidocs.org/
    https://vimeo.com/124590188

    オーストラリアの南に位置するカンガルーアイランドで働く。麻酔および救急を専門としたGPで、午前中はクリニックで外来診療、午後からは病院で救急対応や手術室に麻酔科医として入る。アデレードに基地を構えるMedSTARのフライングドクターとしても勤務する。緊急気道確保コースなど展開するへき地医療界のスーパードクターとして知られる。

  • 教授画像

    Dr. Lachlan McIver

    FACRRM

    Rural Generalist / Public Health Practitioner

    A / Professor James Cook University / Tropical Medicine / WHO officer south pacific

    Director, ROCKET+SHIP Pacific / ACRRM Scientific commitee

    現場で働くGPからグローバルヘルス・公衆衛生といったアカデミックな分野までこなす若手のロールモデル。
    ROCKET+SHIP pacificというNPOを立ち上げ、バヌアツ共和国および東ティモールの研修医教育に力を注いでいる。

     
     
  • 教授画像

    Dr. Sam Jones

    FRACGP, FACRRM

    Rural Generalist / Thursday Island

    Director, ROCKET+SHIP Pacific

    Former MSF(Medecins Sans Frontieres) officer

    オーストラリアの北の離島、サーズデイアイランド(木曜島)で働く。病院の目の前にあるヘリポートで周辺離島からの患者を受け入れている。イギリスでGPトレーニングを受け、オーストラリアのへき地勤務を希望し移り住んだ。MSF(国境なき医師団)の一員としてスーダンで医療経験がある。バヌアツのサイクロン襲撃の支援経験もあり、GPのみならず、災害やグローバルヘルスに強い。ROCKET+SHIP pacificのスタッフドクターとして定期的にバヌアツ支援をしている。

  • 教授画像

    Dr. Ewen McPhee

    FRACGP, DRACOG, FACRRM, DPDermatology

    Rural GP obstetrician

    President, Rural Doctors Association of Australia

    Emerald Super Clinic, Emerald Hospital

    クイーンズランド州エメラルドにて20年以上も診療し続ける。外来診療の他に、帝王切開や外科手術、皮膚がんの切除もこなす人格者。2015年秋よりオーストラリアへき地医師会会長を務める、オーストラリアのへき地医療界の看板ドクター。2015年8月に来日し、福岡、徳之島での講演では好評を博した。趣味は自家用飛行機でツーリングに行くこと。

     
     
     

クイーンズランド州政府
(Queensland Based Rotation)

  • 教授画像

    Dr. Dilip Dhupelia

    Director, Queensland Based Rotation For JRGs

    クイーンズランド州のへき地医療部門(Queensland Country Practice)における絶対的なリーダー。GP Obstetricianとして25年間へき地医療に従事したのち、同州政府の中心メンバーのひとりとして、クイーンズランド州のへき地医療プログラム(Queensland Rural Generalist Pathway)を構築した。日本人研修生の受け入れにおいて、同州政府側の代表窓口を務めている。根っからのラグビー好きであり、ラグビーW杯観戦は欠かさない。