ここが違うぞ!オーストラリア
2015/06/04
甲状腺機能低下症と拡張型心筋症という複雑な既往を持つ20代女性、アボリジニー。
エコーをしたら、妊娠16週であることがわかった。
しかし心拍は確認できなかった。どうするか?
テナントクリークのRural generalist は、アリススプリングスへの搬送を打診した。
産婦人科医にコンサルトしたところ、OKの許可が出た。
しかし、メディカルチーム(内科医たち)はOKを出さなかった。
拡張型心筋症を恐れてである。静かなバトルがあった。
で、どうなったか?
アリススプリングスの仲の良い救急医に相談して、受け入れの許可をもらい、
あとはその救急医がなんとか調整してくれることになった。
これは日本もオーストラリアも変わらない。なんか親近感が持てる。
しかし、それだけでは終わらないのがオーストラリア。
このRural generalist, Damien Brownは、2-3年のうちに1年間産科の研修を受けて、
テナントクリークで出来るようにしたいと、冷静にかつ力強く熱く語ってくれた。
彼は、国境なき医師団にも参加して、フランス語をならっている。
若い医師達は彼を目標にここテナントクリークに来ている。
Damien Brown の本です。
ここテナントクリークや国境なき医師団に参加した時のエピソードなどが面白おかしく、時に真剣に書かれています。
『BAND-AID FOR A BROKEN LEG』
〜折れた足にバンドエイドを〜