『RGPJワークショップ 2019 冬の陣、恙なく終幕 ―RGPJ Workshop Winter 2019―』

去る二月九日と十日、福岡の秋本病院で、第二期生を対象とした二回目のワークショップを開催いたしました。

 

昨年に引き続き、秋本亮一院長のご厚意で秋本病院を会場として提供していただきました。この場をお借りして、改めてお礼申し上げます。

 

 

夏同様、ワークショップは二日間の日程で開催され、関東地方の大雪による飛行機の欠航のため、開始時間に間に合わなかった研修生もおられましたが、それでも恙なく最後まで終えることができましたのも、ひとえに指導医の先生方はじめ、各病院の院長先生や事務局の方々など、本当に多くの皆様のご協力とご支援に恵まれたためにほかならず、心より感謝いたしております。

 

 

 

さて、ここからは、ワークショップ当日の様子についてお伝えさせていただきたいと思います。

 

 

秋本先生による開会のご挨拶

 

 

 

二日間に及ぶワークショップ。その幕開けを飾ったのは、今回の立役者の一人でもある秋本先生による開会のご挨拶。

 

場を継ぐ形で、その後、ゲネプロのチーフメンターである山口卓哉先生からも、今回のワークショップの目的について簡単にご説明を頂き、穏やかな雰囲気の中での開幕となりました。

 

 

今回のワークショップの目的について説明をする山口卓哉先生

 

 

今回のワークショップにおける最初のプログラムは、産科の分娩実習とCT読影の実習。

 

参加した研修生たちは、二つのグループに分かれ、それぞれの指導医の下、一所懸命に研修に取り組みました。

 

 

マネキンを使って分娩介助を指導する山口純子先生

 

 

産科を指導してくださったのは、もはやゲネプロのワークショップでは “お馴染み” の存在となった山口純子先生。

 

 

「産科がない離島・へき地の病院でもお産に遭遇することがある(里帰りや旅行者など)」

「ワークショップの帰りの飛行機や船の中でお産に遭遇することがある」

 

 

離島・へき地で戦うRGPJの研修生には、そういった状況に遭遇しても落ち着いて対応が出来るようになってほしい、という想いの下に今回のセッションは計画されました。

 

 

 

丁寧かつ熱心な指導は健在で、飛び交う質問にも精力的に答えながら、経験に基づく実践的なノウハウを、研修生たちに叩き込まれる純子先生。

 

毎回のことながら、マネキンなどの準備も充実していたほか、「遭遇する機会は少ないかもしれない状況であるからこそ、単なる知識としてではなく身体で覚えてほしい」という純子先生の熱い想いが、ひしひしと伝わってくるセッションでした。

 

 

放射線技師さんの目線でCT読影のポイントを解説する安田さんと、それをサポートする山口卓哉先生

 

 

一方、もう一つのグループでは、

 

 

「放射線科の先生がいつもいるとは限らない離島・へき地で、CTを撮影・読影するときのポイントは何か」

 

 

というテーマの下、実際にあった症例のCTを研修生全員で読影しました。

 

指導に当たって下さったのは、常勤する放射線科の先生が不在という上五島病院において、放射線技師を務める安田貴明さん。そして、そのサポートには、ゲネプロの山口卓哉先生が当たられました。

 

 

また、お二人は同い年であり、一緒に上五島病院で勤務されていたともあって、講義においても、絶妙なコンビネーションを発揮。

 

大きな病院では、つい放射線科の先生による所見に頼ってしまいがちなCT読影ですが、先人たちの失敗談も交えながら、“見逃しを少なくする読影のコツ“ を放射線技師さんの視点からご指導いただきました。

 

 

 

卓哉先生が提示された「思い出の症例」は、きっと研修生の皆さんの記憶にしっかりと刻まれたことでしょう。いずれの講義も負けず劣らずに熱の入った内容となり、その充実ぶりは傍目にも明らかな程でした。

 

 

ロナルド先生とジャスミンさんによるオフライン版『GP Road Map』

 

 

そして、続く二つ目のプログラムは、『GP Road Map』。

 

講師はもちろん、ロナルド・マッコイ先生なのですが、今回のためにわざわざオーストラリアから駆け付けてくださったことには、本当に感謝の一言です。

 

 

また、いつもはウェビナーの一つとして、研修生たちに提供されている『GP Road Map』ですが、今回は画面越しではなく、ロナルド先生と面と向かってやり取りできる貴重な機会に。

 

今回の講義のテーマは、「Primary Care Cases」。

 

 

 

サポート役として、同じくウェビナーで英語の授業を担当しているジャスミン・ミルマンさんもご助力くださり、おかげさまで今回の講義は、いわば  “豪華オフライン版” とでも言うべきものとなりました。

 

 

在宅医療について、熱弁を揮う岩野先生

 

 

そして、初日の取りを飾ったのは、コールメディカル福岡において在宅医として腕を揮われている岩野歩先生。

 

 

在宅医療の実情と厳しさ、その裏側に存在する楽しさ、在宅医に求められる心構えや覚悟についてなど、様々な事柄を題材にして、研修生とのディスカッション形式で講義してくださいました。

 

勤務医や開業医とも異なる、在宅医ならではの目線と観点から繰り出されるお話の数々は、どれも含蓄に溢れており、後ろの方から研修生を見守る傍ら、私も聞き入ってしまいました。

 

 

 

このセッションを契機として、我々のプログラム終了後に在宅医療の道へと進む研修生も、きっといることでしょう。

 

 

 

 

 

さて、やはり何事にも、メリハリというものは大事です。緩があるからこそ、急を踏ん張れるというものでしょう。

 

――という大義名分の下、皆様に一日の疲れを癒していただき、また立場の垣根を越えて親交を深めていただくべく、初日の夜に、懇親会を設けさせていただきました。

 

 

乾杯の音頭を取られる秋本先生

 

 

懇親会の会場は、秋本先生ご紹介の素敵な洋食屋さん「グリル カジン」。

 

乾杯の音頭は、もちろん秋本先生にお願いし、美味しい洋食の数々を肴に、美味しいお酒を飲み放題、という何とも贅沢な時間を皆で共有。

 

 

_

歓談中の一幕

 

 

また、懇親会では、指導医の先生方からご挨拶いただく時間も設けさせていただきました。

 

挨拶をする先生方の様子からも、それに耳を傾ける研修生たちの様子からも、一日という時間を共有したことで、確実に距離の縮まったことが感じ取れ、きっと二日目のワークショップも、より良いものとなるだろうことを予期させてくれました。

 

 

懇親会にて、リラックスした雰囲気の中での集合写真

 

 

そうして、終始和やかな雰囲気のまま、気づけば懇親会も大団円に。楽しい時間を共有したことで、二日目のワークショップに向けて、一同の英気も十分に養われていたことでしょう。

 

あっという間に過ぎ去ってしまいましたが、とても良い時間となりました。

 

 

 

 

 

さて、二日目のプログラムは、整形外科実習からスタート。

 

指導に当たってくださったのは、上五島病院におけるゲネプロ指導医でもある一宮邦訓先生と、高知県の幡多けんみん病院で活躍されている橋元球一先生のご両名。

 

 

一宮先生によるギプスの巻き方のデモンストレーション

 

 

実は、お二人は自治医大の先輩と後輩の関係にあり、今回の指導においても、非常に息の合った連携を見せてくださいました。

 

まず、指導医のお二人が、ギプスを巻く際のコツや注意事項についてデモンストレーションを行い、その後、実際に研修生たち自身でギプスを巻いてみるという流れで、実習は進行。

 

 

楽しみながら互いにギプスをカットしあう面々

 

 

互いが互いの練習台となり、実際にギプスを巻き、そしてそれをカットする訓練を行いましたが、最終的に研修生の誰もが腕にギプスが巻かれている状態に。

 

傍から見ると、まるで怪我人同士がお互いの治療をし合っているようで、少し面白かったのですが、お互いに助言し合い、着実にコツを掴み上達していくその姿は、同時にとても頼もしくもありました。

 

 

 

そして、整形外科実習が終わると、いよいよ今回の大取りを飾る実習の時間に。

 

最後の科目は、研修生から開催の希望が最も高かった循環器科。もちろん指導医には、ゲネプロのワークショップでは、もはや “常連中の常連” となっていただいている西原崇創先生をお迎えしました。

 

 

西原先生を中心に議論を深める研修生たち

 

 

夏と同様に、実際の症例をベースとしたグループディスカッション方式で行われた今回の講義。西原先生の熟達した司会ぶりと研修生たちの視野を広げる的確な指摘の助けもあり、議論は大きな盛り上がりを見せることに。

 

西原先生は、著名な循環器の専門医でもありながら、離島・へき地医療への造詣も深く、循環器関連の知識の共有だけでなく、研修生たちが日ごろの研修で抱いている「離島・へき地ならではの困ったこと」に対しても、的確な回答を示してくださいました。

 

 

 

それぞれに様々なものを得ていたようですが、その中でも、西原先生の「病気だけを診ていても駄目」という言葉は、特に研修生たちに強く深く響いていたようでした。

 

 

 

 

 

そうして、予定されていた実習プログラムは、すべて無事に終了。

 

そのままワークショップ全体の最後を締め括る閉会式へと移り、ロナルド先生とジャスミンさんにも再びの登場を願い、全体の総括を行いました。

 

 

閉会後、参加者の皆で記念撮影

 

 

研修生たちからも、今回のワークショップに対する感想や今後の抱負についてなど、思い思いに一言ずつ語っていただきましたが、主催の一人として、とても嬉しい言葉を幾つも聞くことができました 。

 

また、残念ながら、飛行機の時間の都合により二名の研修生の姿がないのですが、最後に参加者一同で記念の集合写真を撮影。

 

 

いかにタフな研修生たちとは言え、“研修漬け” の二日間は流石に堪えたのか、皆どこかお疲れのご様子(笑)。

 

ですが、同時に彼らからは強い達成感も感じられ、今回のワークショップを通じて、それぞれに何か得るものがあったのだろうと思います。きっと今回の経験を糧に、さらに飛躍してくれることでしょう。

 

 

 

 

 

改めまして、今回のワークショップもまた、とても多くの方々の尽力により、本当にとても濃密な二日間となりました。

 

皆様のご厚意とご期待に報いることのできるよう、引き続き精進を重ねていく所存ですので、今後ともどうぞ応援の程よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

We sincerely appreciate all of supports and cooperation from everyone who have given any assistance and facilities to us!

 

All thanks to your ungrudging supports again, the workshop for procedure enhancement turned out to be extremely successful!

 

 

 

Fortunately, a number of people from across Japan and even Australia gathered for the event as on the previous occasion. By virtue of their dedication, every program of the workshop  was enriched so much; all registrars were able to gain their skills and update their knowledge through the training.

 

 

We would like to take this opportunity to renew our sincere appreciation for your continued supports and unfailing courtesy.

 

 

For your information, the gist of the workshop’s programs are as follows:

 

 

 

 

 

【The 1st Day】

Session 1: Obstetrics and Diagnostic Imaging

 

Theme: “training for delivery and interpretation of radiogram of CT scan”

・simulation training of delivery with actual clinical instruments

・how to diagnose the shade that is tricky to distinguish correctly

・tips to be alert to the signs of small malfunction

 

 

 

Session 2: 『GP Road Map』

 

Theme: “primary care cases”

 

・an “offline version” of regular webinar in RGPJ’s program

・lecture about the current situation of primary care in Australia

・Q & A session

 

 

 

Session 3: Home Medical Care

 

Theme: “the reality of home medical care”

 

・lecture about the current situation of home medical care in Japan

・tips on anything you should know as a doctor involved in home medical care

 

 

 

 

【The 2nd Day】

Session 4: Orthopedics

 

Theme: “the orthopedic procedure for GP”

 

・lecture about how to wear a cast

・intelligence sharing about tips on daily diagnose and procedure

 

 

 

Session 5: Cardiology

 

Theme: “cardiological case study”

 

・ground round of various and daily cases

・discussion based on the ground round

・general overview

 

 

 

 

 

Incidentally, we held a get-together at the night of the first day, in addition to the sessions above. Everyone enjoyed the company and built intimacy each other through the party. We fortunately shared a fantastic time together.

 

Now, all the registrars looked more confident after they completed two-days training and actually their capabilities as a doctor must had been developed. We are really proud of all of them and their continuous efforts for their goals.

 

 

 

From now on, we will surely keep on moving forward and beating paths for them and their followings.

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA