持続可能な離島・へき地医療のあり方を議論しよう

先日、JPCA2024への参加報告をさせて頂きましたが、その中でもお知らせしていました

以下のオンデマンドセッションが公開されましたのでお知らせします。

80分強に渡って、重要なポイントについてご議論を頂きました。

学会にご参加の皆様はオンライン視聴用プラットフォームにログインの上、ご視聴ください。

持続可能な離島・へき地医療のあり方を議論しよう
企画責任者: 山口 卓哉(合同会社ゲネプロ、 長崎掖済会病院)
座長: 山口 卓哉(合同会社ゲネプロ、 長崎掖済会病院)
演者: 青木 信也(医療法人SHIODA 塩田病院)、石川 大平(Toowoomba Hospital, Queensland Health, Australia)、室原 誉伶(下甑手打診療所)、小徳 羅漢(鹿児島県立大島病院)、岩谷 健志(縁・在宅クリニック)、高岡 沙知(長崎県上五島病院)、松原 祥平(高知大学)、堀井 三儀(沖縄県立宮古病院総合診療科)、西津 錬(北見赤十字病院)

 へき地・離島は慢性的に医師不足で医師の高齢化も課題の一つである。これらを解消するために日本には、自治医科大学の修学資金貸与や各大学の地域枠などによる、へき地・離島で勤務するためのプログラムが存在する。しかし、へき地・離島での勤務期間(義務年限)が数年に及ぶことや、へき地・離島で勤務しながら受動的に学べる仕組みが少ない点を懸念する先生も多い。特に後者においては、歴史的にへき地・離島に赴任した医師は、多忙な臨床の中で医師個人の努力によって自分の得意とする診療範囲以外の内容についても学んできた、という現状がある。学ぶリソースについても増えてきているが、へき地・離島に特化した教育という点ではまだ少ない。

 日本には、学会主導や歴史あるプログラムとは別に、1年間という限られた期間でへき地・離島での勤務を経験し、さらにその中で受動的に学ぶプログラムも存在する。今回の企画では、このプログラムを経験した先生方に集まっていただいた。先生方は1年間のプログラムを卒業した後も、日本のへき地・離島医療の発展に継続して貢献している。中には海外でへき地医療を経験した先生や子育てをしながらプログラムを経験した先生もいる。そのような多様な先生方に集まって頂き、その活動内容を共有する中で、日本のへき地・離島医療の課題を抽出し、海外との比較もしながら、日本のへき地・離島医療が持続可能なものにするためには何が必要か、を議論する。

 この議論を通じ、若手の医師に日本のへき地・離島医療に興味を持ってもらい、かつ敷居がそんなに高くないという点を認識してもらうことも目的である。さらに、多職種連携などのプライマリ・ケアの視点を持った若手の医師がへき地・離島へ向かう流れができることで、現在日本のへき地・離島を守っている先生方だけでなく、看護師などの他の職種の方々の負担が将来的に少しでも軽くなることを目指している。

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