教育の要 Training Provider
オーストラリアのGPの研修制度は非常に複雑である。
まずGPの専門研修に入るには、認定学会であるRACGPかACRRMを選ぶ必要がある。
この研修が終了するとFARCGPがFACRRMという称号が与えられる。
一般に研修のことをFellowshipといい、
研修医のことを、Intern,resident,resistrarと呼ぶのでなかなか分かりにくい。
学会(College)が2つ、それを指導するのが国の
AGPT(Australian General Practice Training)であり、
学会(College)とAGPTの直下で研修指導するのが、
このTraining Providerという民間企業である。
オーストラリア全土には17つ、クイーンズランドには3か所あり、それぞれ、
GPTQ(General Practice Training Queensland),
QRME(Queensland Rural Medical Education),
TMT(Tropical Medical Training)とあるが、
お互い競争相手であることには変わりはない。
州政府からのお金で運営されているが、質の担保の問題から、近々11に減らされるという方針が出た。
それぞれのTraining Provoderは、Tele Conference やWorkshop、指導医の指導を行っている。
予定した会議もあれば、研修医に問題が起きた場合には、緊急のTele Conference も行っている。
もちろんTele Conference なので、日本でも十分教育を受けられるという可能性もある。
それぞれSimulation Theatre を持っており、週に8時間は研修医の勉強時間を確保している。
研修医がいると、ベテラン医師が若く(知識も、外見も)保てること、活気が出ること、
教育でモチベーションがあがること、などメリットが多いので、それぞれのクリニックや病院は研修医獲得に必死である。
これは日本と同様である。