離島・へき地研修プログラム 第6期生(2022年4月~)

プログラム紹介

 

2022年4月からの研修開始に向けて、病院見学およびプログラム参加の希望者の募集を開始しました。15ヶ月間限定で、全力で夢にチャレンジしてみませんか?

 

新しい環境に身を置き、自分の弱点を見つめ、必要な手技や知識を獲得し、強化するプログラムです。

 

 

今はまだ実力が備わっていなくても、たとえまだ自信が持てなかったとしても。地元に戻り、新たな一歩を踏み出すことも可能です。

 

 

 

 

 

 

 

研修病院

 

上五島病院(長崎県新上五島町)

 

大井田病院(高知県宿毛市)

 

益田地域医療センター医師会病院(島根県益田市)

 

匝瑳市民病院(千葉県匝瑳市)

 

下甑手打診療所(鹿児島県薩摩川内市)

 

市立恵那病院(岐阜県恵那市)

 

 

研修期間

 

 

15ヶ月間(※3ヶ月間の海外研修を含む)

 

プログラム概要

 

 

詳細は、【研修プログラム】をご覧ください
 

給与

 

各病院の規定によります

 

 

研修補助金

 

年1回の海外学会への参加時には、「最大30万円」の補助があります。

また、研修修了後のエレクティブ研修(※最大3ヶ月)参加時においては、「最大50万円」の補助があります。

 

応募資格

 

 

初期研修修了者(年齢制限はありません)

 

 

選考の流れ

 

申し込みを受理した時点で、まずゲネプロと面談(オンライン面談も可)を行っていただきます。その後、病院見学をしていただき、病院長および事務長との面接を経て、最終的な決定に至ります。

 

募集期間

 

2020年4月~

 

 

 

 

応募方法

 

宛先:info@genepro.org

 

―記載事項―
①氏名
②所属先・診療科
③医師経験年数
④備考(簡単な自己紹介など)

 

 

 

 上五島病院

病院紹介

 

長崎や佐世保から高速船で100分。手つかずのまま自然が残る美しく静かな島、上五島。

 

186床の上五島病院を核として、2つの附属診療所、老健施設があり、急性期から慢性期、在宅医療までを学ぶことができます。

 

 

内科系・外科系・診療所勤務に別れて、専門的な研修を行います。診療所での総合外来、救急外来、訪問診療、健診などは全員で担当します。

 

内科には、総合診療をベースにした消化器、呼吸器、循環器のサブスペシャリティーを持つ指導医がいるため、教育も充実。外科においては、コモンな症例(虫垂炎、ヘルニア、骨折、脱臼整復、分娩など)に対応できることを目指しています。

 

 

他に病院もなければ、開業医もいない。そんな離島の医療を、文字通り一手に担う上五島病院での研修を通じては、「島丸ごとを診る」という離島医療の真髄を学ぶことが可能です。

 

 

 

定員

 

内科:3名(※附属診療所での勤務枠 1名含む)
整形外科:1名

 

 

応募資格

 

 

医師3年目以上

 

 

 

 

 

研修概要 ①

 

【内科】

 

ゲネプロが提携する研修病院の中では唯一、「総合診療プログラム」に参加することが可能な研修です。

 

また、総合外来や病棟管理に加えて、内視鏡のトレーニングも可能であるほか、附属診療所での外来診療も担当できます。

 

「どこまでを自分たちで診療し、どこからはドクターヘリで搬送すべきか」など、自分自身の診療の範囲をしっかりと見極められるように訓練できる環境が整っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

研修概要 ②

【整形外科】

 

離島医療の老舗、上五島病院で一年間みっちりと、整形外科を学ぶことが可能です。研修では、自治医大や離島奨学生の医師たちに交じり、指導を受けながら整形外科医として働きます。

 

また、離島という環境ゆえに、整形外科と言えども、小児科はもちろん、皮膚科や関節痛(抗リウマチ薬の導入)など、幅広い症例に対応しなくてはなりません。

 

プライマリケア領域や救急領域のサブスペシャリティとして、コモンな整形外科疾患に対応できる能力を身につけるには、まさにうってつけの研修です。

 

 

指導医である自治医科大学出身の一宮邦訓先生をはじめ、離島での豊富な医療経験を持つ先生方の指導の下、離島の整形外科外来で多くの患者を診療しながら、腰痛や膝痛、肩こり、首の痛みなど、ジェネラリストに必要とされる整形外科の手技と知識を、日々の実践を通じて学ぶことができます。

 

 

【研修期間中に遭遇する手技一覧】

 

・関節注射:肩・膝・足関節

 

・局所麻酔:トリガーポイント注射、指ブロック、血腫麻酔、
      局所静脈麻酔(Bierʻs ブロック)

 

・ブロック:腕神経叢・腰部硬膜外・仙骨硬膜外・神経根・大腿神経

 

・手術麻酔:髄くも膜下麻酔

 

・脱臼処置:肘内障・手指関節・肩関節・股関節脱臼

 

・骨折処置:末節骨骨折時の爪下血腫除去、透視下橈骨遠位端骨折整復、
      大腿骨頚部骨折牽引

 

・シーネ:橈骨遠位端骨折、足関節捻挫、ボクサー骨折、 クラビクルバンド

 

・ギプス:前腕ギプス(橈骨遠位端骨折など)、
     下腿ギプス(足関節捻挫・骨折など)

 

・リリース:肩痛(肩甲下筋・棘上筋)、腰痛(多裂筋・胸腰筋膜)

 

・診断治療:腰椎圧迫骨折(保存的加療) 、慢性関節リウマチの診断 、
      抗リウマチ薬導入

 

・皮膚:皮下異物除去、粉瘤切除 、陥入爪処置、褥瘡処置

 

 

 

 

参考資料

 

『【連載】「あの医師」探訪記 vol.2 ―岸川 孝之先生―』
『【連載】「あの医師」探訪記 vol.4 ―石川 大平先生―』
『クリニカル・ビジット in 上五島 & 益田市』
『オルホン県地域診断治療センターにおいて、指導医能力向上研修が実施されました』

 

 

 大井田病院

病院紹介

 

愛媛県との県境にある高知県宿毛市は、「だるま夕日」が見えるほど、冬には空気が澄み渡る地域として知られています。

 

日本有数の透明度を誇る沖の島までは、船で90分。海と山、そして川に囲まれた大自然豊かな地域です。

 

 

100年以上地域に愛されたこの病院は代々、外科医が院長を務めているということもあり、外来には整形外科や形成外科、皮膚科、眼科、耳鼻科疾患が多いというのも特徴の一つ。

 

加えて本研修においては、希望すれば、乳幼児健診も含めた小児科診療や、内視鏡も丁寧に学ぶこともできます。「医療」と「自然」にどっぷり浸かれる環境は、外科系の技術を磨くには打ってつけです。

 

 

総合外来から病院総合診療、在宅医療、健診を通して、へき地医療の真髄を学ぶことができます。

 

 

 

定員

 

2名

 

応募資格

 

 

医師3年目以上

 

 

 

 

 

研修概要

 

 

本研修では、小児から高齢者までの幅広い内科疾患や外科的処置を学ぶことができます。

 

指導医を務める外科兼救急医の田中院長の下、知識や臨床能力を十分に発揮できる環境が整えられており、「臓器に特化しない総合的な医療」が展開されています。

 

 

また、訪問診療や地域包括ケアへの積極的な参加を通じ、総合診療医としての多角的な視野の獲得や、「地域を診る」ということを意識した内容の研修を行うことも可能です。

 

 

 

 

 

参考資料

 

『1年寄り道したっていい」女医のわたしが子連れで高知に単身赴任する理由 -桐谷知美氏(東京医療センター)』

 

『医師23年目。臨床を離れて学校をつくった医師の再挑戦とは ―小栗哲久氏(大井田病院)』

 

 

益田地域医療センター医師会病院

病院紹介

 

益田市医師会に所属する開業医と密接に連携し、総合診療医として必要な技能を総合的に体得・強化できる研修を実施します。

 

 

山海と河川に囲まれる自然豊かな島根県益田市において、地域医療の中核を担う益田市医師会。会員同士の連携は密であり、その確かな結束力は、研修の内容と質にも間違いなく反映されています。

 

医師会病院でのベテラン医師による手厚い指導に加え、地元の開業医の下で多彩な診療科について実践的な研修を受けられる点も、同医師会ならではの強み。

 

 

自身の診療の幅を広げ、弱点を克服する中で、へき地医療の何たるかをも学ぶことのできる理想的な環境です。

 

 

 

定員

 

2名

 

応募資格

 

 

医師5年目以上

 

 

 

 

 

 

 

 

研修概要

 

 

医師会病院では、外来診療(主に医師会の開業医の先生方からの紹介外来)、健診(主にカメラ、エコー)、病棟管理(内科系)を学びます。

 

また、本研修の特徴でもある、ベテラン開業医による指導においては、耳鼻科、皮膚科、整形外科、泌尿器、そしてプライマリヘルスケアの現場に必要な家庭医(通常診療に加えて、漢方、学校健診、小児科、糖尿病指導、ワークライフバランスなどについても詳しく学べる)を選択しながら、自分の強化したい分野を学びます。

 

 

ジェネラリストを目指す医師を対象しており、医師としての「診療の幅を広げる」ことや「苦手分野を克服」すること、あるいは将来、開業を目指す方に適しています。

 

日本医師会の横倉義武先生、聖マリアンナ医大の藤谷茂樹先生(益田市出身)からの心強いサポートもあります。

 

 

 

 

 

参考資料

 

『記者会見で「親父の背中」プログラムを発表させていただきました』
『【連載】「あの医師」探訪記 vol.3 ―上垣内 隆文先生―』
『クリニカル・ビジット in 上五島 & 益田市』
『来たれ、若手医師! ベテラン開業医が技を伝授 島根・益田市医師会の「へき地医療研修プログラム」』

 

 

匝瑳市民病院

病院紹介

 

千葉県北東部に位置する匝瑳市は、美しい砂浜を持つ九十九里浜や雄大な利根川を擁し、広大な農地と里山に囲まれるなど、豊かな自然環境に恵まれています。

 

匝瑳市民病院は、東京から90分圏内にありますが、100床に対して常勤医が10人程度という規模の病院です。

 

 

その匝瑳市の医療を支える匝瑳市民病院では、院長自らが率先して外来から検査、手術までをこなしているほか、外科、内科、整形外科の常勤医が、まさに一丸となって日々の診療に取り組んでいます。

 

平均年齢50歳を超える経験豊富な指導医陣に加え、医師会と連携した在宅医療には長年の実績があり、医師が少ない分だけスタッフも親切かつ丁寧で、非常に働きやすい病院です。

 

 

 

定員

 

1名

 

応募資格

 

 

医師5年目以上

 

 

 

 

 

 

 

 

研修概要

 

 

99床の病院で、内科を中心にした外来・病棟・在宅診療を学びます。

 

病院の規模が小さいので、手術を含めた視野から内視鏡(経鼻、経口、下部まで)を外科医と一緒に学べるほか、手術内容を熟知した主治医から緩和ケアをも学べることが、本研修の特徴です。

 

 

また、内科は、コモンな疾患はもちろん、呼吸器や神経内科の疾患に強く、気管支鏡検査や神経難病の訪問診療も行なっており、病院が一丸となって事に当たる様は、まさに「ザ・スモールチーム」といった風情です。

 

 

さらに希望者は、ヘルニアや消化器癌といったコモンな手術に一緒に入りながら、腹部疾患を外科的な視点から学ぶことも可能です。

 

 

 

長い医師人生の中で、一年間だけでも、エコー室で、内視鏡室で、手術室で、そして在宅で、コモンな腹部疾患を徹底的に学んでみませんか?

 

 

参考資料

 

 

『“外科系地域医療” というカテゴリー ―”Rural GP Surgeon”―』

 

下甑手打診療所

病院紹介

 

鹿児島県の川内港から高速船で約50分。雄大な大自然や壮大な海食崖、古き良き時代の面影を感じられる武家屋敷など、独自の魅力と文化を色濃く残す下甑島(しもこしきしま)。

 

大人気コミック『Dr.コトー』の舞台のモデルともなった小さな離島の、僅か20床にも満たない小さな診療所が、2,000人以上の島民の健康と安心を一手に担っています。

 

 

「いつになっても挑戦あるのみだな」という下甑島の医療を約40年にわたり支え続けてきた 瀬戸上健二郎先生の言葉通り、下甑島では、診療所の内外を問わないあらゆる「離島医療」を実際に経験することができます。

 

そんな挑戦的な環境の中で、ゲネプロ代表の齋藤から直接の指導やサポートを受け、長らく離島医療と向き合ってきた経験豊富な診療所のスタッフたちとも協力し合いながら、実践的な経験を積むことが可能です。

 

 

 

定員

 

1名

 

応募資格

 

 

医師5年目以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

研修概要

 

 

離島医療を描いた人気コミック『Dr.コトー診療所』(山田貴敏・作)の主人公のモデルとなった瀬戸上健二郎先生が、半生を賭して医療を展開してきた鹿児島県下甑島にて、ゲネプロ代表の齋藤学と共に離島医療を学びます。

 

たった19床しかない手打診療所で、診療科を問わず外来・病棟・在宅診療を学びながら、約2,000人の人口を支えます。

 

 

診療所内だけでなく、人が住む場所で必要とされる医療サービスのすべてを提供する「インフラとしての医療」のすべてを実施する一方、ドクターヘリでの搬送が求められるような緊急を要する症例へのファーストタッチも求められる、厳しくもやりがいのある環境での研修が可能です。

 

 

・限られた医療資源の中で、自身の診療をどこまで広げられているのか?

 

・次の目指すべき方向性として、自身の何を強化すべきなのか?

 

 

そんな疑問に対しても、明確な指針となる経験を得られる環境です。

 

 

 

参考資料

 

『Doctory Interview  Dr.コトー/瀬戸上健二郎先生 退任記念特別号』
『離島医療のアドバンテージ ―The Advantage of Island Medicine―』

 

市立恵那病院

病院紹介

 

JR名古屋駅から在来線で約1時間15分。岐阜県恵那市は、愛知県や長野県との県境に位置しており、豊かで清らかな水源と、それに支えられたのどかな田園風景の美しく広がる山間の街です。

 

中央アルプス最南端にして、美濃地方における最高峰「恵那山」をはじめとする雄大な自然に囲まれた恵那病院は、一般急性期疾患から亜急性期、療養までを総合的に扱う中核病院として、恵那市および近隣地域の医療を支える役割を担っています。

 

 

また、病院として「総合診療医」の養成にも力を注いでおり、独自の研修プログラムを提供している点も大きな特色の一つ。特に「産婦人科を診られる総合診療医を育成する」というスローガンと、それを実現するための仕組みには大きな注目が集まっています。

 

「都市」としての顔と「へき地」としての顔を併せ持つ環境で、幅広く「総合診療」を学ぶことのできる環境です。

 

 

 

定員

 

1名

 

応募資格

 

 

医師5年目以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

研修概要

 

 

199床(一般急性期病床148床、回復期病床51床)で運営される恵那病院では、恵那市のほか、隣接する多治見市と瑞浪市、土岐市および中津川市を加えた5市から成る医療圏から、様々な症状を抱えた患者を受け入れています。

 

病院を挙げて「総合診療医」の育成に力を入れているため、特に「病院としての総合診療」を学ぶことができるほか、1次から2次までの「救急医療」の研修や、リハビリを中心とした「整形外科」の研修を経験することも可能です。

 

また、病院独自の特色として、「産婦人科ブロック」などの「女性診療」研修や、「小児科(特に外来および新生児)」研修も提供されていることに加え、病院の近隣にある「地域医療振興協会」の運営する病院や診療所、老人保健施設でも研修を受けることができます。

 

 

そのほか研修中には、内科における「内視鏡研修」など、様々な「専門診療」まで経験することも可能。

 

各科間の連携が強く、診療科間の垣根が低いことから、困ったことや分からないことなどがあればすぐに相談することができるほか、医師以外のスタッフも総じて「研修医・専攻医を育てよう」という意識が強く、「周囲と協力しながら一緒に学び合える環境」が整っている点も、大きな魅力の一つです。

 

 

 

参考資料

 

『「分娩をチームで支え、地方の産声守る」へき地医療を担ってきた産婦人科専門医の新たな挑戦』
『JADECOMアカデミー 指導医インタビュー』